断層探検3
飯田下伊那地域の中核的博物館を訪問しました。
庭園には岩石標本が林立しています。
やや、根羽には
溶岩が出たのですか!
菱田春草のコレクションが有名ですが、地質関係も充実しています。
やっぱり伊那谷は断層だらけのようです。
しくしく。
恐れ多いことに、花崗岩や緑色片岩がイスになっているではありませんか!
おっと割れた!
これが元ネタか。
岩石標本がありますが、ちょっと暗いです。
火山噴火のオブジェが時々ドドーンと鳴り響いています。
屋上からは鼎地区が望めます。
根羽火山の存在を知りましたが、中央構造線に関係あるのでしょうか?
神社の総元締めを訪問しました。
前日はJR参宮線と近鉄がクロスする、ど真ん中の
伊勢シティホテルに投宿しました。
私にとってはここが最強のパワースポットです。
朝6時、近鉄宇治山田駅。
伊勢なのに宇治とは?
貴賓室もある高貴な駅です。
駅を西に進んで外宮到着。
ここまでずっと
−0.2kVくらい。
まだ参拝客はまばらです。
調査を怪しまれずに済みます。しめしめ。
中に進みます。
さすが
0.0kV。ぴたっと安定しています。
結構すぐに拝殿到着。
一般人はここまで。
さい銭投げて早よ帰れ的な・・・・。
おやおや、これは怪しい。
絶対何かある!
でも
−0.1kVでした。
こっちも何でしょ?
この大きな石は緑色片岩では?
拝殿を南に進むとすぐに崖出現。
これぞ
中央構造線。
中央構造線の上に石段があります。
これも緑色片岩か?
さらに奥は神社があるだけで行き止まりでした。
まだ6時台なのに、この辺は結構人が多いです。かなり不審者。
オゾンは
0.068ppm。
入り口まで戻って南に進むと稲荷発見。
豊川稲荷の出張所でしょうか?
古代に
中央構造線連絡ネットワークがあったのか?
あっても不思議は無いでしょう。伊勢湾を挟んでご近所ですから。
境内を出て、南進します。
+0.1kVと
0.081ppm。
オゾンは高めです。
広大な森です。
急に電位が上がりました。
+0.5kV。
ぐるっと1周しようと思っていましたが、とてつもなく広大なので断念しました。
オゾンは0.093ppm。本日最高。
森を少し離れて引き返します。
+0.8kV。本日最高。
さっきは0だったのに、
+0.5kV。
ゆっくり変動しているのでしょう。
外宮正面はやっぱり
0kV。さすが。
中央構造線直上の割には全般におとなしかったですね。
中央構造線と並ぶ大断層、糸魚川−静岡構造線(
糸静線)を調査しました。
大糸線豊科駅。駅前で電位計をONすると、いきなり
+0.2〜−0.5kVに変動していました。正負に振れたのは初めてです。
まずは「豊科郷土博物館」を訪問。
地学関係はこの一角だけ。
しかも化石の展示でした。とほほ。
ついでに「豊科近代美術館」で鑑賞。
ほとんど彫刻でした。彫刻はあまり興味がないので、また、とほほ。
隣の図書館で糸静線の事前調査をしました。
美術館前を東に進み、途中から細い道に分かれます。
−0.1kVと
0.023ppm。平穏。
高速道路が見えます。
これを越すともうすぐです。
ここが直上。南を向いたところ。
このお宅はお気の毒に、塀がずれてしまっています。
電位変化なし、オゾンは
0.038ppm。
すぐに目的としていた伊勢宮神社に到着。
0.0kVと
0.042ppm。
元々穏やかならいいのですが、前日は大雨だったので、地中に放電してしまっているのかもしれません。
大きな石があります。
伊勢神宮の階段の石のような・・・・。
メノウが混じっているような・・・・。
妙に透明感のある綺麗な石です。
犀川に出ました。
なごむなぁ。
少し進んで、直上から北を見たところ。
糸静線について、もっと巨視的に見ると、これはプレートの境界だということに気付きます。へーすごい。
なに、プレート境界?
ユーラシアプレート ←┃→ 北アメリカプレート
ズンッ
→ ̄ ̄ ̄\ ̄ ̄ ̄
南を見たところ。
エプ○ンさん、えらいことでっせ!
海なら大海溝を作るであろうプレート境界が地上に存在するとは!
ああ、だからフォッサマグナは6千m以上も落ち窪んでいるのか!納得。
北アメリカプレート ←┃→ ユーラシアプレート
 ̄ ̄ ̄/ ̄ ̄ ̄
←ズンッ
ぎりぎり北アメリカプレート上のエプ○ンさんの敷地に神社発見。
昔からあるのでしょうか?
この辺でこの日最高の
0.078ppm。
よく見ると犀川は北へ流れています。
へっ?どこへ?
地図を見て仰天しました。犀川(上流は梓川)は千曲川の支流じゃありませんか。今までよく考えもしませんでしたが、木曽川か姫川に流れると思っていました。(無知)
この先、かなりの峡谷を縫ってから、千曲川に無理やりつながっています。
まるで天竜川につながる諏訪湖みたいです。ということは、松本は結構くぼ地で、昔は湖があったという、あの伝説が思い浮かびます。
泉小太郎伝説へ
(無断転載失礼)
篠ノ井線田沢駅到着。
糸静線が平穏であることを祈るばかりです。
陸上プレート境界、そしてM8の地震が30年以内に
14%の確率で発生するとされる糸静線に興味を持ったので、さらに調べてみました。
信濃大町駅。
改装してイメージが変わりました。
桜が満開です。
駅から東に進むと断層崖が見えてきました。
断層崖の上ですが、電位は0です。
断層崖を行ったり来たりしましたが変化はありません。
右のお屋敷は民間所有なのでしょうか?
とてつもなく巨大です。維持費がものすごいでしょう。
ウロウロしながら南下します。
この崖が糸静線。
仁科神社。
断層崖の上です。
大町バッティングセンターの横。
どうやら糸静線は崖を離れて写真左へ続いているようです。
崖に沿って進んで、その名も
龍神社。
ずっと0kV。
雨の日と同じように、水田に放電するから電位が観察できないのでしょうか?
さらに進むと、東の崖が迫ってきました。
砂の崖です。
おっと急に電位が上がりました。
−1.0kVと
0.040ppm。
ここに何が?
いや、もうだまされませんよ。
この辺一帯の地下深くで圧力が急に強くなったか弱くなり、圧電効果による電位が地上に達したのです。(なお電位の根源は真電荷ではなく分極電荷だと考えています。)
砂の大きな崖が現れました。
フォッサマグナの堆積物は川砂や溶岩・火山灰だと考えられています。
−0.4〜−0.7kVくらい。
そろそろ糸静線に戻ります。
崖を降りてまっすぐ西へ。
−0.5kV。
高瀬川に出ました。千曲川の支流なので南に流れています。
浄水センターの近くで
最大−0.8kV。ここは変動が結構あります。
この辺りを糸静線が通ります。(どうして分かったのかしら?)
オゾンはずっと
0.050ppmくらいです。
大糸線をあずさが走ります。
高瀬橋を渡って、高瀬川右岸を進みます。
左岸の浄水センターから伸びる糸静線がこの辺りに現れ、写真左奥に続くそうです。
−0.2kV。
安曇常盤駅に到着。
−0.3kV。
電位は断層の圧力の増減に応じて、広い範囲が同時に脈動していると思われます。電位計を手に持って歩き回るのは楽しいのですが、あまり科学的なデータにはなりませんね。
別のアプローチを考えることにしましょう。
今回も糸静線です。
中央線富士見駅。
標高約千メートルで肌寒いです。
駅そば屋が開店前だったので駅前の図書館でお勉強。
電磁気学を復習しました。うーん、やっぱり難しい。完全にマスターしている人なんているのでしょうか?
山賊そばで腹ごしらえ。
巨大から揚げが乗って
¥380。
南西に向かいます。
若宮神社。
御柱付き。
参道を歩いていると、電位が
−0.1〜+0.2kVで変動しています。
断層直上に祠あり。
川沿いにまた神社。
断層直上は廃屋や家の跡が多いような・・・。
あまり電位が動かないのでウロウロします。
若宮郵便局前。
若宮神社前のこの辺を糸静線が通ります。固有名は「若宮断層」。
おっと、ようやく
−0.4kV。本日最高。
オゾンは
0.065ppmくらいでした。
平穏なので帰ります。
この道は切り通しになっているのですね。
その横にまた神社発見。
この地区は神社密度が高いですね。
地区を離れるとまた電位は0になりました。
やっぱり、
同時に複数の地点を長時間観測したいと思うようになりました。
電位計とロガーを何台か・・・。また出費がいりますなぁ。とりあえずどこかの断層直上で試しましょう。
GWに引きこもって勉強したおかげで
自動電界測定器の試作機が出来ました。
電位計のセンサ部を流用して、オフセット+信号2倍増幅回路にしました。そしてオゾン計で使用していたロガーに電圧記録します。
でも、これって、
不審物じゃ・・・・?
怪しい部分は袋に入れて、精神的に安心して測定できるようにしました。
明科駅から出発します。
リニューアルで駅そば屋はなくなりました。
西に進んで
龍門淵公園、伝説の地。
これが龍門淵か?
カヌー競技場になっています。
そこに
龍神宮が!
かつてここには巨岩があり、犀川をせき止めて安曇野に湖をつくっていたそうな。
その巨岩が崩れて水が流れ出したのでしょう。もちろん糸静線の変動、つまり大地震で
”割れた”と考えられます。
水や風などの
激しいストリームはたいてい龍にたとえられますね。竜巻なども。
犀川が犀峡に向けて流れていきます。
その時、下流は大洪水になったでしょうね。
泉小太郎伝説の類似が上田にもあるそうです。
南を向いたところ。
ここにかつて岩山があったのでしょうか?
長野県水産試験場
信州サーモンの生まれ故郷。
うーん、それは当たり前でしょ。
南下して犀川橋を越えたところ。
松本方面に段丘らしき物が見えます。
犀川橋を渡ります。
すぐ南で犀川に穂高川、高瀬川が合流しています。
糸静線直上。
この先、大町へ続きます。
糸静線を離れて西に進みます。
「
ここは安曇野 押野崎」ですと。
崎とは陸地が湖中に突き出した所、でしょうね。
松本にも蟻ヶ崎、渚(なぎさ)とか、「島」の付く地名も多数あります。
高瀬川を渡ります。
おっとポリスが!
絶対、職質はNGです。
さらに穂高川を渡ります。
この辺はわさび畑が多数あり、湧水が豊富です。
ようやく大糸線にたどり着きました。
碌山美術館の横をゆくE127系。
穂高駅。ここもリニューアルしていました。
あとでロガーのデータを見ましたが、あまり変化はありませんでした。
試しに自宅で計ると、寝ている間に結構変動していました。さすが小黒川断層の直上。いいデータが取れそうで良かった、本当に良かった、断層直上バンザイ。
最近、糸静線ばかりです。
古代の諏訪湖はもっと大きく湖面も高かったという説があるそうです。
釜口水門付近を探検しました。
左が釜口水門。正面は城山。
城山に登ります。
諏訪湖は
海抜759m。
城山は810m位ですから、約50m登りました。
山頂の石碑にも放電対策が・・・・。
ここは
花岡城跡だそうです。
稜線を北へ下ると稲荷神社が。
糸静線は写真右奥から左へ走っています。
断層崖は無いようです。
山頂付近に戻り、南東を見たところ。
中央付近に断層崖が見え、神社があるようです。
やっぱり神社でした。
その日吉神社から北を見たところ。
真正面が糸静線です。
釜口水門付近を貫いています。
なんと厳重な放電対策でしょう。
石の祠をお勧めします。
釜口水門まで戻りました。
天竜川の源流です。
糸静線直上から南を見たところ。
かつてこの辺りにも城山から続く丘陵があったとしたら、糸静線の活動で
”割れた”はずです。
泉小太郎伝説になんとも似ています。
そして
竜(天竜川)が流れ出したのです!
電位は本日最高の
0.4kV。
平均は0.2kV辺りで平穏でした。
さらに北へ向かうと、
津島神社が。
縁起によると縄文時代は諏訪湖に接していたらしいとのこと。すると、諏訪湖は徐々に縮小しているようです。
考えてみれば、釜口水門が無ければ諏訪湖がもっと小さくなるのは当たり前です。観光・漁業・宗教のための
人造湖という一面が見えてきます。
この先も北へ神社が点々と続いています。
断層探検4につづく