中央構造線の謎
本文へジャンプ
断層探検10
Googleマップ 地図いろいろ  2014.8.17
今年のお盆休みは、まるで梅雨。
おかげでインドアでいろいろ調べられました。

棚倉構造線MAP(非公式)
←地図をクリックすると開きます。

棚倉構造線は西南日本と東北日本を分ける構造線です。
文献を漁ると諸説あるようで、まだルートは確定していないようですが、自分なりに地図を作ってみました。

日立港から磐梯山まではくっきりと地溝がわかります。その先は資料を見比べて悩みながら、最後はエイヤッと線を引きました。やはり月山を通りますね。男鹿半島まで延びているのはびっくりしました。
Googleマップは優れものです。慣れてくると線を引くのが楽しい!
調子に乗っていろいろ作ってみました。

古代諏訪湖
海抜800mの等高線を結んでみました。
釜口水門付近が糸静線に破壊される前の姿です。きっと。
湖岸は断層崖なので住むところが限られます。
上社の二社は見事に水際です。下社は微妙に浸かりますね。


古代安曇湖
海抜600mの等高線を結んでみました。
明科付近が糸静線に破壊される前の姿です。たぶん。
これはデカイ!あちこち島があったようで遠浅の湖。東の断層崖以外は渚があり、海洋民族の安曇族が目をつけるわけです。
明科を望む穂高神社では毎年御船祭りが開かれます。消えた湖を偲んだのでしょうか?


糸魚川-静岡構造線MAP(非公式)
いわずと知れた糸静線。
南部は定説とJR身延線沿いの二本を引きました。東側だと南海トラフにうまくつながるんだよな。



中央構造線MAP(非公式)
こちらは本家があるので自分なりに引いてみました。鹿島神宮と阿蘇山の立野を通るのはご愛嬌。
でも案外イケテルのでは?

三重県多気町の中央構造線  2014.9.14
久しぶりに断層探検です。
夕方、紀勢線佐奈駅下車。
なかなか味のある形の山が見えます。


駅前の看板に中央構造線の文字はありません。
露頭でもない限り、なかなか断層は紹介できないのですね。きっと不動産関係とかから...。
でも多気とはなかなか意味深ですな!

西の峠へ向かって進みます。


崖に燈篭。
外帯の岩石に花崗岩が挟まれています。



犬を飼っている家の前に注意看板。
ケンカ売ってるのか、多気町?
さては血の気が多いのかしら?

自作の地図ではここが断層直上。
紀勢線の気動車が大カーブを走り抜けました。

唯一の宗教施設、祠がありました。
でも説明看板によると室町時代起源のようです。

隘路に入りました。


線路の向こうに鉱山跡のような人工的岩場発見。
帰りに寄ろうと思いましたが....。


さらに進んで、ガテン系の車列。


採石場です。


看板によるとせん緑岩を採っているようです。調べてみると内帯の岩石のようです。


でもこの灰色の砂は外帯由来のような。


遠くて判然としませんが、掘りかけの山は赤っぽい。内帯でしょうか?


地図を見て納得。くっきりと境界が現れています。つまり露天掘りの巨大トレンチですな。


Googleマップ

峠の上はジャンクション。
ここは交通の要所のようです。

さて戻ろうかと思いましたが、次の駅の方が近いことに気づいて先に進みます。

もう暗くなって良くわかりませんが、外帯の岩場のはずです。


なるべく線路に沿って進んでいたら、大鉄橋発見。きっと鉄道写真の名所でしょう。
眼福つかまつりました。


やっと栃原駅。
さすがに足が痛い。薄い靴下を履いて峠道を上り下りしたせいで、豆が出来てしまいました。



新城市の桜淵公園  2014.9.15
翌日も中央構造線を探検!
飯田線野田城駅下車。
おや工事中です。まさか建て替え?


機器室建設だそうです。
今や貴重な木造駅舎。とこしえに!


東に進むと壮大な橋が出現。
豊川を渡ります。


南を見たところ。


北を見たところ。
本家の地図では川の中を通っています。

前日の後遺症のため、足が痛いのですぐ引き返そうと思ってましたが、なぜか探究心が燃えてきました。
やはりパワースポットなのか?

自作の地図では200mほど東側のこの谷間を通ってます。
ただし内帯と外帯は重なっていることもあるので、上から見た境界には幅があります。


大きな道に出たので北上します。
東側に崖。

露出した岩石はミルフィーユ。
外帯に間違いありません。


川原にはコンクリート工場があるようです。
なぜか直上に多いですね。
どうせならレアメタル金銀が出ればもっと注目されるのに。


神社発見。庭野神社
やっぱりありました。



石垣は外帯の岩石が多く使われています。


裏に回ってみると崖になっていました。
自作の地図ではここが直上。

さらに進むと桜淵公園に到着。
その名のとおり桜で有名です。

グラウンドは灰色。
外帯特有の色です。いかにも。


プールがあります。


まだ9月なのにこの有様。
どうやら廃止されているようです。
空き地&廃屋、直上特有。

公園の中になぜか教会あり。

辺りは家族連れがバーベキューをしており賑やかです。


おお、磐座級の巨岩。


裏に回ってみると岩に囲まれた広場になっています。
古代人たちの祈りの場だったのかも。


豊川を渡るつり橋があります。


見下ろすと、川に下りるのは禁止されています。足も痛いので我慢しましょう。

ところで、妙にいろいろ警告文を見かけます。なにか変事でもあったのか?

つり橋の上から南を望む。
このどこかを通っているはずです。


望遠でのぞくと、手前の岩は外帯か?
奥には赤土が見えます。


振り返ると、公園は外帯の岩盤の上にあるのでした。


ここの看板にも中央構造線の文字はありません。
ぜひ意識改革をしたいものです。まずは高校地学を必修に!


足を引きずりながら、なんとか東新町駅に到着しました。
でもたった200m手前で、2時間に一本の岡谷行きが通過!
まあ地学系は気長にいきましょう。



福島県 川桁断層  2014.9.22
棚倉構造線の一部、川桁断層を探検しました。

JR磐越西線 川桁駅下車
跨線橋から東を望むと、奥羽山脈の一部、川桁山塊が見渡せます。
そのふもとに川桁断層があります。

北西には磐梯山
わたしの大好きな山です。
このとんがり具合が最高!

南には猪苗代湖がチラッと見えます。
川桁断層や火山噴出物に取り囲まれて出来たそうな。

この駅で降りるのは二度目。
ここには磐梯急行電鉄の跡があります。
上場企業であり、末期には電化もされていないのに電鉄を名乗り、ある日突然計画?倒産。
日本鉄道史に残る謎の会社です。

川桁断層に向かって一直線の道を進みます。


直上付近にリゾートホテルか?
違和感満載。
ここから北へ進みます。

地図にない大山祇神社。
駅の周りはなかなかの神社密度です。

しばらく進むと白津停留所跡
その先に神社の案内看板があります。
「車祓い・地鎮祭他」なかなか商売熱心。
でも残念ながら地図に載っていません。

川桁山塊はなかなかの威容です。


神社に到着。参道が道にはみ出ています。
それにしても右奥のリゾートホテルはなんと馬鹿デカイのでしょう。
てっきりバブルの夢の跡かと思いましたが、実は現役でした。

八幡神社といいます。
そういえば松本辺りの山に似た雰囲気です。


活火山の磐梯山は信仰の山のはずですが、どの神社もソッポを向いています。


実は自作の地図ではここが直上。
後で気づきました。


久しぶりに電位計を取り出しましたが、反応なし。


駅に戻ります。
ここを軽便鉄道が走っていたのでしょう。



磐梯山、川桁山塊、その先には活火山の吾妻連峰があります。


駅でひと休み。さすが東北、自販機にはもうホットコーヒーがありました。
待合室に沼尻軽便鉄道(磐梯急行電鉄の元の名前)を巡るツアーのポスター発見。当地では有名なのですね。


撮り鉄しながら、断層に沿って進みます。
高速道路は断層崖に突入していきます。


夕暮れ迫る関都駅到着。


駅の向かいは断層崖でしょう。
コンクリートの法面は各地の断層崖で見られます。



奥州一ノ宮 都都古分神社  2014.9.23
棚倉構造線の名の発祥の地、棚倉町を探検しました。

郡山で一泊し、水郡線始発で向かいます。
水郡線に乗るのは3回目かな?
車両が新しくなっています。

磐城棚倉駅下車。


ここからJRバスで白河方面とつながっています。
停留所が良くわからないので、歩いて進むことにしました。

1kmほど歩くと森が見えてきました。


南の方が見渡せました。
今日はふたつある一ノ宮を訪問します。


馬場都都古和気神社到着。
でも裏口。

せっかくなので表口を探して進みます。
国道は峠をトンネルでパスしています。

270度ぐるっと回ってやっと表口に到達。


一ノ宮なのですが、あまりぱっとしませんね。
(失礼)


自作の地図ではこの森のすぐ西側を通っているはずです。
別に作為はありませんよ。いや、ほんとに。(汗)


大河ドラマで西田敏行が演じていた会津の家老ではないですか。
何が正義や悪なのか。後の価値観で歴史を振り返ることは難しいものです。

森に囲まれて薄暗い境内。
意外と小ぢんまりしています。


社殿のすぐ横にさっきの裏口が。
写真の時刻を調べると、24分もかかって大回りしていました。


山門に対のホコが。
小野神社のホコに似ています。
いったいどんな意味があるのでしょう?


神社を出て、参道を進みます。
写真は振り返ったところ。
左奥が峠です。

一の鳥居。
自作の地図ではここが直上。奥の峠に続いています。作為はないですって!


反対側は遠くの丘陵に続くはずです。


電位計は反応なし。
まだ夏場だからか?石英がないのか?


久慈川を渡ります。
この辺りで大きくカーブしています。

おっとバスターミナル?発見。
白河方面からの終点です。
実はここが直上。

久慈川サイクリングロードを進みます。


ケルンコルはあるのか?
怪しい断崖がありますね。


大きな道に到達。
古くからの街道でしょう。


さらに進んで神社の森に到着。
推定ケルンコルを良く見ると、鉱山のようです。


八槻都都古分神社。
コワケの文字が違いますが、前線と本部の関係にあるのでしょう。

両社とも奥州一ノ宮。
他にも同じような名前の神社があるそうです。
コワケにしたのか?


こちらも森に囲まれた拝殿。
左に建物があるのも似ています。


すこし引き返して、近津駅から帰ります。


駅の向かいのこのがけ崩れは正に断層崖。
斜めの地層?が見えます。


時間があったので郡山駅前の高層ビル展望台。右奥に磐梯山、正面は川桁山塊です。


併設の科学館を見学。
なんて大きなプラズマボールでしょう。
X線が出ているのは秘密です。

さてフランクリンの罠もそろそろ説明したいと思います。二冊目書きますか。



日本ジオパーク 南アルプス大会  2014.9.28
地元伊那谷を会場にジオパーク大会が開かれました。

伊那市駅周辺がメイン会場です。
前日、50km西の御嶽山が噴火して、うっすら灰が降りました。

中央通りはなんと歩行者天国に!


出店もいろいろ出ています。


全国ジオ商品販売コーナー。
各地のグッズが並んでいます。

広場も出店がいっぱい。
でも、お客は少なめですね。
噴火の影響か、地学人気のなさか?

なぜか自衛隊車両も展示。
糧食も展示されていました。


駅前ビル いなっせの6階。
全国のジオパークの紹介コーナーです。
でも見てるそばから片付けが始まりました。ハア....。

会議室では分科会が開かれています。
盛況のようですが、どうも官製イベントの雰囲気です。


近くの創造館に来ました。


伊那市の大地博覧会開催中。


大正時代の地質図です。
昔から探検していた人がいたのですね。


岩石標本も展示。
内帯も外帯もあるから、種類はたいへん豊富です。

地層のはぎ取り標本。
御嶽山のテフラ(火山噴出物)が厚く積もっています。
御嶽山が本気で噴いたら、もうここには住めませんな....。


伊那市図書館に移動。
ここでも分科会が開かれたり、全国のジオパークの紹介コーナーがあります。
でも一般人は「何かしら?」程度の反応。

どうも関係者のための会議が主体のイベントといった印象でした。



駿河国一宮 富士山本宮浅間大社  2014.12.23
プレート境界にある一ノ宮を訪れました。
身延線 富士宮駅下車。
焼きそばで有名な町です。


次の噴火口はどこなのでしょう?
場所や規模によって形は大きく変わります。
成層火山はいつか崩れる運命にありますが、どうか常しえに。


街中は何やら物々しい雰囲気です。


どうやら女子駅伝があるようです。


神社に到着。
雪のバランスはこれ位がベストですね。


大鳥居は閉鎖中。


参道を進みます。


実は社員旅行で来たことがあるので、二度目の訪問です。


山門の前に鉾立石
その昔、ホコを立てていたそうな。
各地に伝わるホコにはどんな意味があるのでしょうか?謎ですな。

電位センサは激しく変動しています。
+0.2~+1.1kV
来たよ、来ました!

この辺はプレート境界の富士川河口断層帯です。
推定100~300年間隔、最大M8


この神社は世界文化遺産に登録されています。
ご神体はもちろん富士山。

重文の本殿。


これは西の鳥居。
東西南に入り口があります。


これは東の鳥居。


その横に湧玉池
ここは一万年前の溶岩流の末端で、湧水が豊富だそうです。
つまり溶岩流の末端に神社は建てられたのです。縄文人は噴火に遭遇し、鎮めようとしたのでしょう。


なるほど、相当の湧水量です。


おっと、見てはいけないものを見てしまいました。


確かに辺りは溶岩がゴロゴロしています。


十時ちょうどにパーンと号砲が響き渡りました。駅伝が始まったようです。
ひと仕事終えた関係者が、ぞろぞろと参拝にやってきました。


ひと駅先の西富士宮駅から電車に乗ります。
なぜか神社は駅の中間にあるのでした。なぜ?


湯之奥金山博物館  2014.12.23
糸静線沿いにある金山博物館を訪れました。
下部温泉駅下車。


今や貴重な木造駅です。



金山だった毛無山かな。


博物館は、冬は寒いところにあります。
うー寒い。

まずは映画を観ます。
なかなか立派なシアター。
金山の探し方はなかなか神秘的でした。

展示室へ進みます。
これが甲州金の実物。


昔の金山の様子が、映像や模型で説明されています。労働=金ですから、やりがいは抜群ですな!


私の興味は、なぜ糸静線沿いに金山があるのか?ですが、詳しいことはわかりませんでした。どうやら(海底)火山活動に由来するようです。


金の永遠の輝きは、妖しい魅力満点です。


別料金で砂金取りが体験できます。
冬は遠慮しておきます。

帰りがけに、きのこのお茶と漬物を頂きました。
記念に金箔購入。¥650也。
リーズナブルに金の輝きを手に入れられました。重量はもちろん皆無ですが。


阿波池田の中央構造線  2015.01.11
四国の中央構造線を訪問しました。

四国の玄関、岡山から特急南風に乗車。
アンパンマンカーです。

一時間半で阿波池田駅到着。
終点の中村までは、なんと四時間半もかかります。


ここで乗り換えたことはあったけど、駅の外に出るのは初めてかな?


駅舎の食堂で昼食。
有名な祖谷(いや)そばを頂きます。
何で有名かって? まったコシがないんです! 箸で持つとボロボロ・・・・。

まずは町の西部を攻めます。
丘陵へ続く道を探していたら、解体現場発見。
どうやら大きな工場だったようです。


大きな池で新型センサを取り出しましたが、あまり反応はありません。
湿っぽいので雨が降ったのかしら?
池田の地名は、9世紀から大きなため池があったからだそうな。

地図によると細い道があるはずですが、「私有地云々」の張り紙があるのでやめておきます。


大きな道路で断層崖に登ります。


直上から東を見たところ。
スッパリ裂けてます。

フェンスの隙間から西を見たところ。
土讃線は断層崖に突入していきます。


断層崖の上は少し反応が上がりました。
こっちは内帯のはずですが、基盤岩は花崗岩とは違うようです。

神社発見。
丸山神社。創立年代不詳。


どんど焼きをしたようで、地元の人たちが集まっています。
私は気にせず拝殿や本殿を観賞。ちょっと不審者。


断層崖の上を西に進みます。
丘陵に公園があるようなので登ってみます。


おお絶景。
池田町をわしづかみ。


中央構造線は、はっきりと町を断ち切っています。


北側には吉野川のダム湖。
さらに奥は阿讃山脈。学校教育的には讃岐山脈が正解。

こちらが新導入のデジタル静電気探知機EG-1(サンハヤト)。
たぶん表面電位センサでは最安。¥2万。

頂上付近に観測機器発見。GPSかしら?
他には池田中学校、へそっ子公園、新山団地、住吉神社にあるそうです。


すぐ下の断層崖は崩れつつあります。
地震の前に、観測機器が崩れ落ちなければいいのですが・・・・。


崖の斜面にはいろいろな石が見えます。
外帯のような層状の石もあって複雑です。


山を下ると宗教施設発見。
向かい合っています。
その間がまさに断層谷


仏教系ですが、まさに典型的な立地。


あっとびっくり。
新山八十八ヵ所なるものがあるようです。
なんと寺が八十八も?
久しぶりにゾッとしました。古代人は・・・・。

さらに西に進むと風景が開けました。
中央構造線はまっすぐ西に続いています。
吉野川はここで90度南に折れて、大歩危・小歩危の渓谷に続いています。

観測点と寺が気になります。
引き返して断層の南側の丘陵に行ってみます。


実は寺といってもこの程度の事でした。
大げさな(笑)。


八幡神社。
観測機器はないので住吉神社とは違うようです。


水盤は緑色片岩です。
さすがここは外帯。


引き返して東に進みます。
ここは断層崖の上の池田高校。


「コンチハッ」と威勢よく高校球児が走り去っていきました。
ここは、あの昭和の甲子園常連校ではないですか!


断層崖上のこの道は「学園通り」。


池田中学校に観測機器がありました。


断層崖のきわどい位置に木曽御岳教会。
神社の仲間でしょう。

池田幼稚園。


そしてやっぱり池田小学校。
幼小中高と全部そろっています。
野球英才教育システムはあるのか?

断層崖の突端に到着。吉野川が東にまっすぐ流れていきます。


ここは諏訪神社。
町の東端の要なのでしょうか?


断層崖の下におりて引き返していると、鳥居発見。


和霊神社。
野鳥の縄張りに入ったのか、妙に警戒されました。はいはい、さよなら。
長野県の野鳥は神経質ですが、他県は大胆に感じます。


駅に戻りましたが、タイミング悪く、どこへ行くにも一時間待ち。
さてどうしようか?(全くノープラン)


公園でコーヒー飲もうと思ったら、ここが「へそっ子公園」でした。


観測機器確認。列車の振動は影響ないのかしら?


中央構造線に沿って東に進むことにしました。徳島線普通列車に乗ります。


そのうち雨が降り始めました。
実は冬の四国の瀬戸内側は天気が悪いそうな。知らなかった。


徳島で一泊し、南海フェリーで帰途に着きます。
さすがに寒いので、船内から観察。
外帯のはずの沼島。いっぺん行ってみたい。




フランクリンの罠を解く 出版出来!  2015.03.24
二冊目の書籍を出版しました。

今回は物理の本です。
冬にドアノブを触ろうとすると、ビリッときますね。
小規模ですが、あれもカミナリと同じ現象です。
さてカミナリは定説のように電流なのでしょうか?

中央構造線が導いてくれた科学的知見をまとめました。
これは、なかなかオオゴトですぞ。
kindleかスマホでどうぞ 



M6.7 長野県北部地震の白馬村  2015.03.28
はじめて震災の被災地を訪れました。

JR大糸線 南神城駅下車。
そろそろ雪解けかなと思っていましたが、甘かった。積雪は1m位あります。

駅の近くはやや反応あり。
電位が確認できたのはこの辺だけでした。


建物は雪に埋もれてはいますが、地震の被害は見られません。


毎年、屋根からの落雪で犠牲者が出ます。
注意、注意!


こちらは空き家が雪で潰れたのかな?
長野県は空き家問題が深刻です。


特急あずさが快走していきます。
普通に考えれば、この北アルプスのふもとにも断層があるはずです。
今回は昨年動いたとされる神城断層を探検します。


まるで地層のような積雪。
一度や二度ではなく、繰り返す降雪によって何メートルも雪が積もる様子がよくわかります。
私は南信(長野県南部)の人間なので、北信の暮らしは想像も出来ませんが、それはそれは壮絶な戦いなのでしょう。


東に進んで国道に出ました。
この辺も被害は無し。


さらに東へ進みます。
街道沿いなので民宿がいっぱいあります。


除雪されていない道はイコール行き止まり。
この道は行けそうです。


姫川?が北へ流れていきます。


南を見れば丘陵が。
そこが分水嶺です。
北アルプスが山崩れを起こして出来たそうな。


道路のあちこちが赤いスプレーでマーキングされています。地震の被害を調べたのでしょう。


電位はゼロ。
この後も反応はありませんでした。


大きな道に出たので北上します。
歩道が怪しくて難儀します。


東へ入る道がありました。
都市圏活断層図によると、右側で高くなっているのが神城断層です。
はて、こんなものかしら?

神明宮の存在を確認。
今回唯一の神社です。


春の午前の北アルプスはCGのようです。
神城断層の近くに被害は見られません。

集落が見えてきました。
地図によると三日市場地区
大きな被害は無いように見えますが・・・。

北を見ると遠くに堀之内地区
被災地特有のブルーシートが見えます。

三日市場地区に入ると、やはり被害があります。


赤い警告書が貼られていました。
赤は「危険」。アウトなのでしょう。
初めて見るのでドキドキします。

こちらは門柱が2本とも横倒し。
相当な揺れだったのが想像できます。

あの時、私は上越高田の宿にいました。
携帯が「ホゲッホゲッホゲッ」と鳴ったので見ると、「震度5 あと○秒」の表示。
固まって何も出来ませんでした・・・。


すぐ先に参道の長いスロープがあります。
鳥居はありませんが、まさか・・・。

どうやって除雪したのでしょう?
重機は入れそうもない傾斜です。


すべって転びそうになりながら、ようやく登頂しました。なかなかのです。
被害を考えると、やはりここが断層で動いたのかしら?

大宮神明社
典型的な崖の上にある神社。

珍しいかやぶきの相殿は重文
どうやら被害があったようです。

ふもとに下りてよく見ると、ブルーシートが目立ちます。


地震の被害で放棄された建物が、豪雪で倒壊したのでしょうか?


こちらの資材置き場?は推定断層の下に転げ落ちています。


避難場所の作業場は無事でした。
よかった。


川を越えて、堀之内地区に入ります。
遠目に見ても、倒壊した建物が散在している様子がわかります。
完全な趣味人が入ってみてもいいものでしょうか?

さいわい犠牲者は出なかったので、手を合わせるのも変です。
なるべく神妙な顔で、素早く通り過ぎることにしました。

地蔵は何を見たのでしょう?


集落の北側に崖あり。
これも神城断層ではありません。


避難場所の公民館は倒壊。
道路もグサグサです。
どうやら去年のうちに片付けた家屋も多いらしく、空き地が多いです。


これはお堂でしょうか?
この地区に神社はないようです。

【追記】城峯神社を見逃しておりました。

こちらは個人宅の氏神か?


集落を抜けて、北上します。
神城断層は左の耕作地の中にあります。


未舗装路になっています。
いやな予感しかしませんが進みましょう。


やっぱり未除雪で行き止まりでした。
さいわい近くで別の道に分かれていたので、国道の近くに出られました。
姫川沿いのサイクリングロードを進みます。


護岸が崩壊しています。
ここは神城断層そのもの。
でも本当に神城断層が動いたのでしょうか?


おっと灯台元暗し。
こっちの足元も崩壊しているようです。


ようやく飯森駅に着きました。


線路の向こうの崖も崩れています。
これも神城断層そのものでしょう。


特急あずさが新宿めざして走っていきます。
ほんとは北アルプスをバックに撮ろうと思ったのですが、雪に阻まれて叶いませんでした。

勢い余って白馬まで歩いてしまいました。
遅い昼食を駅前の昭和なレストランで頂きます。
スキー場の村だからカツカレー

被害の大きかった三日市場地区と堀之内地区は神城断層の上ではありません。
何しろここはプレート境界。地震断層は複雑に何本もあり、それらのいくつかが動いたのでしょう。

被害のあった方は気の毒ですが、今回の糸静線は咳払いをした程度です。本気だったら、M8以上は避けられません。
ご用心、ご用心。
都市圏活断層図 白馬


断層探検11につづく